私の最近の愉しみ。
ずっと欲しかったビデオ(昔は高くて手が出せなかった)が、そろそろDVD化してないかと思って調べたら(そういえば、好きだったレコードでCD化されていないものが今でも結構あるんだなあ・・どうにかならないものだろうか?)相変わらずビデオしかないのだけれど、そのせいで中古扱いになってすごく安く手に入る事が判り、VHSなんだけれど購入した「サンシャインボーイズ」。ついでにニールサイモンの戯曲(モチロン日本語訳)も文庫で購入。今はおかしな二人に取りかかって・・・。
もう一つ、数年前に気付いてはいたのだけれど既に読んだものだと勘違いして手に取らなかったら、実は全然違う本でメッチャ面白かった「証言・フルトヴェングラーかカラヤンか」。ベルリンフィルの名ティンパニ奏者:テーリヒエン氏の書いた同じタイトルの本(こちらはずいぶん前に読了)と混同していた。一気に興味深く読み終えました。
音楽や芝居・オペラは(バックグラウンドは理解=勉強しないといけないことはあっても)文化が違っても基本的な人間の感情として同感し(音楽の方がよりシンプルでストレート)共有し、笑い(哀しみ)、作品を楽しむ(様々な意味で)事が出来る。人間は皆同じだなあと感じられる。もう一方の本、オーケストラのメンバーの指揮者に対しての感じ方も、国が違ってもオケマンの共通項を感じられて興味深い。
でもね・・・、先にも書いたけど、まったく理解出来ないメンタリティーもある。最近知った「アメフトのピッツバーグ・スティーラーズの選手ラシャード・メンデンホールが、アルカイダの指導者オサマ・ビンラディン容疑者に関する失言で、アパレルメーカーと結んでいたスポンサー契約(今年始めに4年の契約延長を合意したばかり)を失ったことが分かった」というニュース。
私が前に書いたように「ビンラディン殺害をアメリカ政府が発表し、全米が歓喜に沸いた」事について(←もちろん「理解出来ない精神状態」という意見)、「人の死を祝うのは、どんな種類の人々なんだろう? 実際に話している声すら聞いたことのない人物をそこまで嫌うことはできるなんて凄いことだ・・」とツイート。さらに「俺たちは、一方の主張しか聞いていないのに」とも。
ものすごくまとも。もの凄く正当な意見。私はむしろこの人の感覚に近い。
スポンサー契約を打ち切った理由として「メンデンホールが同社を代表するに適切な人物であると信じられなくなった。同社はテロと戦う政府の姿勢を強く支持し、今回の米軍の行動は適切なものだった」との声明を発表してるんだけど・・。そして、アメリカの民衆はこのツイートに対して大反対→炎上。スポンサー契約打ち切りにも反対意見は少ない。彼は謝罪を余儀なくされた。
ホンマか?これ。アメリカ人の中にもこの人に近い考えの人はいるだろうに。それともいないの!?いかに犯罪者であれ、人が死んで歓喜の声を上げるなんて。死刑廃止論はどこへ行った(←これはあまり関係ないか・・)もしかしたら、なんらかの情報操作(少なくとも意見の合わないものは削除するという程度でも)が行われているのでは?との疑いも持つなあ。
以前、イランイラク戦争が始まった時に、あるアメリカ人が「アメリカは他人の自由を侵害するものに対しては、武力を持ってしてもこれを阻止するという教育をずっと受けて来ている。だからこの戦争は正しい」と主張するのに対して「それってただの大きなお世話なんじゃない?」と言って喧嘩になった。この件については、多分死んでも彼とは意見の一致は見ない。本当に教育(ある種の刷り込み)って怖いと思った。
これも同じ記事に書いていますが、教育&歴史を正しく後世に伝える事・・は本当に重要。復讐に対する感覚の問題は置いておいても、メンデンホール氏のように「一方の主張しか聞いていない」といえるようなバランス感覚に優れた人が、日本にも沢山増えないかな。一般人にはまだいてくれそうな気がするんだけど、今の日本の政治家にはおれへんなあ。落胆・・。