カレログが問題になって久しい。特定の個人の行動追跡が出来るソフト。今度はアップログとかいうスマートフォンの利用者がどんなアプリをいつ、何回使ったかを記録して好みを分析し興味を引きそうな広告を配信するというソフトが開発され問題に。特にこれは、利用者側にこの情報取得が公開されずに行われるのが問題。Amazonや楽天のバナーに含まれる「おすすめ商品」という名前で表示される「これまでの自分の閲覧履歴」もイヤだなあ。これは「行動ターゲティング広告」と呼ばれるらしい。ブラウザ単位でON/OFFの設定が出来るのだけれど、殆どの人はそんなことは知らないと思う。
こんなに個人情報が重要視される世の中になっていながら、こんなに個人が丸裸にされた時代がかつてあっただろうか?町中に溢れる監視カメラ、たどろうと思えば、誰がいつ誰とどこにいたかがすぐに判明してしまう。車を運転すれば「Nシステム」「AVI」(高速道路入り口カメラ)「Tシステム」(渋滞監視)と、これも何月何日の何時にどこからどこまでどの車が移動したかまる判り!!
そもそも携帯電話が普及し始めた頃に、そんなにどこにいても連絡が取れるのは監視されてるようでイヤだ!と感じた。(変な意味ではなく…いやホンマに)だからしばらく携帯電話は持たなかった。当時流行ったジョークで、かかって来た携帯電話を受けて「なんでここが判ったんや!?」と言ったヤツの話とかね。
高い技術を開発し利用可能にする「進歩」は素晴らしいけど、それを使う人間の内容はどんどん「退歩」しているように感じる。どれもこれも、ショウバイのためにはなりふり構わない感じがハシタナイ…
技術の進歩も、これほど早くなくても良いんじゃないか?昨日のAppleの記者発表で、1年半待ってiPhone5が発表されると思いきや、iPhone4のアップグレードだった…という理由から株価が下がる。でも、たった1年半で次のモデルがでる必要がある?これもショウバイだよなあ。常に新しい何かを売りつけようとする魂胆。昔のウォークマンが(当然SONYにはもっと頑丈に作る技術はあるのに)ちょうど1年ちょっとで壊れて、新しいものを購入させるように仕組んであったらしい話も聞いた事がある。←SONYさん、もし間違っていたらごめんなさい、ですけど。
私も、先進的な事には興味があるし、どちらかと言うと好きな方ではあるけれど、こんなに急速な進歩は誰が望んでいるんだろう。経済至上主義もイヤだなあ。儲かりゃエーのんかい!しかも、技術は人間が使うものなのに、人が使われ振り回されてる。この状態になっても、まだ誰も警告を発さずに(またはその警告は隅っこに追いやられる形で)流されているのはなぜだろう?この傾向は、日本だけではなさそうだし。
古いものを守っていく(私のショウバイは正にこれ!なんたってクラシック音楽っていうくらいだもの)ことの重要性はどこに行ったんだ?歴史を伝えるのが下手な日本人が歴史のないアメリカと組んでショーバイをしているのが原因か!?←乱暴な意見。でも合ってそう。今の時代は、ヨーロッパでもこの傾向はあると思う。人間がダメになっているのか。機械が何でもやってくれるから人は何も出来なくなっていく…
「あったら便利」と「なくてはならない」はまったく違うものなんだけど。以前にも書いた臓器移植の進歩に対しても、同じ感覚から油断ならない匂いがする。
便利になって人がダメになり、人間が直接的な交流を苦手とし始め「人と人とが挨拶をしない街」「知らない人とは口を利かないように子供に教える世の中」を造り出した。この世の中はいったいどこへ向かってるんだ?
10月に入って最初の投稿はなんだか重苦しいものになってしまった…