正体見たり

今日の電車内の光景。割に混雑した車内。優先座席中央に若者が一人。足を開いて場所を取るだけとって睡眠中。立っているご老人ももちろんたくさん。でも、なんだかこの若者の様子がすこし普通ではない。よく見るとコートの胸の辺りとカバンなどの持ち物にベタベタと手書きのメッセージが。曰く「ペースメーカーを使用しています。近くで携帯電話を使用しないで下さい。皆様の暖かいご理解を、云々」…そうか、身体の悪い人なんだ。でも、なんだかやな態度だなあ。どう見ても20台前半。老人に席譲れよ。なんでそんなに場所とってんだよ。隣の人が座りにくそうじゃないか。通路に足投げ出したら、立ってる人や移動する人の迷惑だろ?眠ってる振りするんじゃねーよ…的な。

しかも!こいつの耳にはどでかいヘッドフォンが装着され何やら音楽を聴いている。太いケーブルは心臓の傍を通ってジャケットのポケットにあるらしい音楽プレーヤーに繋がっているらしい。コードからの微弱な電磁波は関係ないのか…

そして!!ふと目覚めた彼は、別のポケットからスマートフォンを取り出し眠たそうな目でメールチェックをして再びポケットへ。

おいおい…そもそも優先席付近は携帯の電源を切れとうたっているゾーン。しかも、自分で携帯を使ってくれるなというメッセージをベタべた張り出して、てめえはそれかよ。呆れてモノも言えない。というか注意する気も失せた。何か言ってこの青年に良くなってもらおうとすら思わない。勝手にすれば?

まあ、もともとこの手の障害のある人達の甘えの構造について、私は確固たる意見を持っている事は以前にも書いている。ほうらね!正体見たり!!

もう一つ、そろそろこの「心臓ペースメーカーに不具合を起こす恐れ」云々のウソも正体を暴きたいところ。まだ高価で普及率の悪かった頃の携帯電話について、車内で声高に喋られるとなんだか知らないけど意味のない怒り(まあ、羨望ですね。やっかみ!)を感じる人達が「他人の迷惑になる」(←これだって、やかましく車内で喋るオバちゃんや学生達と何が違うのよ?彼らにはおまえらの声が心臓に悪いとは言わないのに)と文句を言いたいことの後ろ盾が欲しくてこういう事を言い出したのだと思う。車掌さん達が電話の使用を遠慮するように放送する時にも、確固たる理由付けが欲しかったのでしょう。その頃からも携帯の電波が影響するようなペースメーカーなら、日常生活はままならないという説も多数あった。さらに、先日発表のあった通り、ここ数年で東京の地下鉄が(都営もメトロも)トンネル内で携帯が全て使用可能圏内にするように工事して車内でメールやインターネットが出来るようになる件も、東海道新幹線の東京ー新大阪間の車内無線LANも全部話がおかしくなってくる。そもそも電車のモーターの真上に乗ったらそこからの電磁波はどう作用する(またはしない)のだろうか。

これだけ携帯電話が普及している現在、ばかな言い訳は理屈が通らないのだから早めに訂正して、基本的な車内のマナーを守れる人間を増やそうよ。その方がよっぽど社会のためになる。あ〜あ…今の世の中ってこんな正論を吐いても、何の役にも立たないんだろうなあ。

腹が立つ話で終わるのが嫌なので、私の出会った携帯ネタをひとつ。まだバブルの初期、肩からかけるタイプのバカでかい携帯電話を持った怪しい風体のあんちゃんが、新幹線の後ろの席にいた。携帯のマナー云々すら誰も言わない頃。かかって来た電話に声高に受け答えをする彼。周りの乗客は彼の会話に耳をそばだてている。最後に彼が放った一言が「まあ、何でもエーからワシの口座に3000万程振り込んどいてくれや!」…ってこともなげに言って電話を切った。皆さんシーンとして内心「すっご!」と思ったに違いないのだが、このようなものすごい会話が飛び交っていたのがバブル期の不動産業界(?多分)なのでしょうなあ。私には一度も縁がなかった(笑)

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