煎り酒

このところ料理ネタが多いのですが、別に料理ばかりしている訳ではありません。

ずっと以前から気になっていた「煎り酒」という調味料。江戸時代の料理書にも載っているらしい日本料理の定番調味料…らしい。調べてみたら作り方は簡単。酒に梅干しを入れて、アルコール分を飛ばしながら半量くらいになるまで煮詰める。料理とも言えない。これに昆布や鰹節を入れる方法もあるらしい。

…で、早速試してみた。料理用に使っている安い醸造酒に、これも冷蔵庫にあった貰い物の梅干しと昆布を入れ、梅干しをほぐしながら煮詰めていく。最後に鰹節を投入してさまして終了。調理時間約5分。冷めてから味見。なかなか良い塩梅。正に「塩梅」で塩気と酸味に旨味成分。なかなか美味しい。

但し、問題点がいくつか。酒は、なるだけ上等の物を使った方が良いと思う。梅干しも最近流行の甘みのあるものではなく、昔ながらの塩っぱい・酸っぱいものが良いでしょう。鰹節も昆布もえぐ味を出さない様に、酒を煮詰めた後にさます過程で入れた方が美味しく出来そう。

豆腐にも合うけど、豆腐では少し水っぽい感じで味がボケる。で、先日念願の白身の造りで試したところ、これが絶品!とても合う。調べてみたら、江戸時代では刺身には煎り酒がつきものだったという。関西人は白身の刺身にはポン酢が定番なんだけど、煎り酒もあり。

簡単なので、興味のある方はお試しあれ。冷まして瓶に入れて冷蔵庫で保管しています。そういえば、山形の柚子南蛮は、柚子の代りにレモンを使ったせいか、覚えていた香りと全く違う調味料になってしまい、あえなく失敗に終わりました。不味くはないのだけれど洋風の香りが強過ぎて、何にでも合うという訳にはいかない代物になりました。

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